神農(しんのう)は、古代中国の伝説上の帝です。
神農大帝とも呼ばれ、歴史書に登場します。
「三皇五帝」の「三皇」の一人とされることが多いです。
農業と薬において甚大な貢献をし、道教では医薬と農業をつかさどる神とされています。
薬において非常に貢献した人物とされていますが、伝えられているエピソードは神話的なものが殆どとなります。
帝・神農の体は脳と四肢を除き透明で、内臓が外からはっきりと見えたと言う伝説や、人の体に牛の頭だったという伝説もあります。
神農はみずから色々な草をなめて、毒か薬かを調べ、さらには食べた時に身体が冷えるか熱を持つかなど、毒の有無および影響を与える部位を見極めたとされています。
そして、あまりに多くの毒草を服用した為、毒素の蓄積により亡くなったとされます。
これらのエピソードより、神農は中国では医薬や本草学の祖とされています。。
また、発見した数々の有用な薬草を育てる方法を人々に教えたことから、農耕の祖とみなされることもあります。
さらに、易の祖としては伏義がもっとも有名ですが、『史記』三皇本紀によると、易の八卦を重ねて六十四卦をつくったのも神農氏だとしています。
なお、神農は日本に漢方薬がもたらされた際に一緒に伝来し、人気となったため、現在でも神社に祀られています。