ナタ太子

<人物>

多くの漫画やアニメに出てくる「ナタ」「ナタク」は、中国の道教の神「ナタ太子」がモデルです。

 道教では少年の姿の神で、「中壇元帥」と呼ばれています。
 由来はインド神話の下級神「ナラクーバー」で、ナラクーバーが仏教の守護神として中国に伝えられたのちに、道教に取り入れられ、中国で大活躍しました。

<エピソード>

ナタ太子は、蓮の花や葉の形の衣服を身に着け、風火二輪(火と風を放ちながら空を飛ぶ乗り物)に乗っています。

 物語では、乾坤圏(円環状の投擲武器)や混天綾(魔力を秘めた布)、火尖鎗(火を放つ槍)などの武器を持ち、戦う姿がよく知られています。
 信仰の対象となっていますが、むしろ『封神演義』『西遊記』などの民間説話や小説などでなじみが深く、道教寺院でも小説などと同じような姿で表されています。

 『封神演義』では、闡教の道士として父や兄と共に周・崑崙山陣営に参加し、殷の陣営と闘いました。
 『西遊記』では、孫悟空が天界で大暴れした時に、天界側の孫悟空討伐チームに参加しますが、孫悟空に負けてしまいます。
 その後、孫悟空が三蔵法師に従うようになってからは、天から取経の旅を見守り何度かその困難を救いました。



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