アマテラス(天照大神・アマテラスオオミカミ)は、日本神話に出てくる太陽を神格化した神です。
皇室の祖神(皇祖神)のひとつとされています。
一般的には、イザナギの子として、更にスサノオの姉として知られ、絵などによく見られるように女神とされていますが、男神とする説もあります。
アマテラスで有名なエピソードは、天の岩戸の物語です。
イザナギから高天原を治めるように指示されたアマテラスのもとに、ある時、弟のスサノオが訪れます。
スサノオは訪問時にも騒動を起こし、高天原についてからも散々嫌がらせまがいのトラブルを起こしていました。
そのたび、アマテラスがスサノオを庇った為、スサノオはなんとか高天原にいることができました。
しかし、ある時、スサノオは神衣にするための織物を織る機殿の屋根に穴を開け、剥いだ馬の皮を放り込りこみました。
もちろん機殿は大騒ぎになり、逃げ回っているうちに、1人が亡くなり、天照大神も怪我をしてしまいました。
これに天照大神も完全に頭にきて、天の岩屋に入り岩戸に閉じてしまいました。
天照大神は文字どおり日の神であったので、岩戸の奥に引きこもってしまったことで、光が失われ、世界は漆黒の闇に包まれてしまいました。
困った神々は色々策をめぐらし、アマテラスをひっぱり出すため、岩戸の外で宴会騒ぎを始めました。
不審に思ったアマテラスが岩戸の中から「何事か」と尋ねると、「あなたより立派な神が現れたので、お祝いをしている」と答えました。
アマテラスが好奇心にかられて外をのぞこうとした時、アメノコヤネとフトダマが鏡を差し出しました。
鏡に映る自分自身の姿を見たアマテラスは、それをもっとよく見ようとしました。
その隙に他の神々がアマテラスを無理矢理岩戸から引っぱり出し、ようやく世界に光が戻りました。
さて、騒動の原因となったスサノオは鬚と手足の爪を切られて高天原から追放されました。
この天岩戸伝説は、皆既日食を元にした伝説だといわれています。
なお、天照大神を祀る神社は「神明神社」といい、現在も全国各地にあります。