サティーは、インド神話上のシヴァの最初の妃です。
ブラフマー神の孫で、ヒツジ頭で描かれる神・ダクシャの娘です。
自死しますが、のちに、パールヴァーティとして転生します。
サティーは、夫の名誉の為に死に、そして生まれ変わっても夫を愛する、信念の強い女性です。
シヴァを深く愛していたサティーは、晴れてシヴァの妻となりますが、サティーの父ダクシャはシヴァのことを快く思っていませんでした。
そして、神々の集まりの席で、ダクシャはシヴァを呼ばなかった挙句に、シヴァを罵倒したため、サティーは、夫を侮辱されたとして聖なる火に身を投げて自死してしまいます。
妻サティーの自殺原因がダクシャにあると知ったシヴァは怒り、まずはダクシャの首をはね、その後サティーの遺体を抱き、狂気のままに世界をさまよい歩きます。
世界が闇に閉ざされた為、ヴィシュヌによりサティーの遺体はバラバラにされ、世界中にばら撒かれました。
シヴァは、世界を闇に閉ざしてしまったことを反省し、長い修行にはいります。
この、シヴァの修行は、サティーの生まれ変わりであるパールヴァーティーと出会うまで続きます。
なお、ヒンドゥー教には、夫に先立たれた妻が、亡き夫の火葬の炎で殉死する「サティー」という慣行がありましたが、現在では禁止されています。