托塔李天王

<人物>

托塔李天王(たくとうりてんのう)は、中国の仏教において、四天王を率いる神々の将軍とされる神です。

 毘沙門天(クベーラ)と、李靖という中国の唐の時代に実在した軍人が習合して神となります。

<エピソード>

托塔李天王は、インドの神で仏教に導入された「毘沙門天」と、軍神とたたえられた武将・李靖が習合し、生まれた神です。

 李靖は、6〜7世紀の中国隋・唐代の軍人で、騎兵の機動力を駆使した長距離奇襲戦法を得意とする戦術家です。
 隋に仕えていた40歳代前半までは無名の人生でしたが、47歳の時に唐軍に捕らえられ、唐に仕えることになったことから人生が一変しました。
 50歳代より大活躍し、敵よりも味方が少ない状況で常勝を収めた鮮やかさから、中国史上最高の名将と考える人も多いです。

 李靖と毘沙門天が習合されて生まれた托塔李天王は、現在では仏教だけでなく、道教でも崇められるようになりました。
 なお日本では、ナタ(ナタク)の父として西遊記に出てくる姿や、封神演義でのナタの父李靖のほうが、なじみ深いものとなっています。



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