アメンは、古代エジプトの太陽神のひとつです。
角をもったヒツジの姿をしています。
今も歴史書などで良く知られる古代エジプト王の名前に、その名前が含まれています。
元々はナイル川東岸のテーベ(現・ルクソール)地方の大気の守護神、豊饒神でした。
古代エジプト中王朝時代に、アメンを信仰していた豪族がエジプトの王にのし上がることで、知られるようになりました。
のちに「ラー神」と一体化し、「アメン・ラー」としてエジプトの神々の主神となり、古代エジプトが最も繁栄していた新王国時代に崇められていました。
「アメン」の名は、第12王朝の王アメン・エム・ハト、新王国時代第18王朝の王トゥト・アンク・アメン(ツタンカーメン)など、歴代のファラオ(王)の名にも含まれています。
なお、エジプト神話には「アメン」「ラー」「アメン・ラー」以外にも、複数の太陽神が知られています。
世界初の宗教改革「アマルナ革命」を行い、ツタンカーメンの父と推測されているアメンホテプ4世は、アメンとは異なる太陽神「アテン」の信者だったとされています。
また、アメン神は「アンモナイト」の語源としても知られています。
アメン神はヒツジの姿をしていますが、アンモナイトはその角にそっくりだったことから、「アメン神の石」と名づけられました。