ヘルメス

<人物>

ヘルメス(ヘルメース)は、ギリシャ神話の神で、オリュンポス十二神の一柱です。
 旅人、商業、もしくは羊飼い、泥棒の守護神であり、更には「使者」として、神々の伝令役を務めるとされています。
 さらに、死者、特に英雄の魂を冥界に導く死神であるとも考えられています。

<エピソード>

ヘルメスはゼウスとマイアの子とされています。
 翼のはえた帽子と靴を身につけ、風よりも早く走る、すばしっこい神とされています。

 ヘルメスは、生まれた時から賢く、むしろ悪知恵が働く方でした。
 交渉ごと、策略、裏切りといったことを得意としたため、ゼウスの下でアルゴスの暗殺などの働きを行いました。
 しかしその反面、婚約者クローカスをデート中の事故で亡くしたというエピソードも伝えられています。

 ヘルメスはのちにローマ人により、「メルクリウス」(マーキュリー)と同一視され、ローマ神話でも商業の神としてたたえられました。
 現代でも、「ヘルメス」「メルクリウス」の名は、企業名や商品名としてよく用いられています。

 なお、伝説の錬金術師「ヘルメス・トリスメギストス」は、このヘルメス神と、錬金術師であった「ヘルメス」が同一視されたものだと考えられています。



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