シャマシュ(メソポタミア神話)

<人物>

シャマシュはメソポタミアの太陽神です。

 すべてのものを照らす正義の神、季節を司る神、戦争の勝利と敗北を決定する神として崇められました。
 また、正義を愛し、悪に対しては厳しく罰する審判者としても知られています。

<エピソード>

バビロニアには、現在知られている中で2番目に古い法典である「ハンムラビ法典」が、このシャマシュ神より与えられたという伝説があります。
 正義の太陽神シャマシュ神が、神の代理であるハンムラビ(ハムラビ)王に法典を授けたというのが、このハンムラビ法典を守るべき根拠となっていました。

 ハンムラビ法典の碑文には、椅子に座ったシャマシュの像と、「天地の審判者たるシャマシュの命に従い 我は正義の光輝を国中に普及せしめんことをこいねがう」といった布告文が刻まれています。
 現在、「目には目を、歯には歯を」との記述で、ハンムラビ法典は有名ですが、これは犯罪に対して厳罰を与えることを目的としているのではなく、むしろ近代的な「罪刑法定主義」を趣旨としていると考えられています。

 なお、シャマシュ神は、シュメール神話の「ウトゥ」と習合もしくは同一化され、広く崇拝されていたと考えられています。



知ってる?★神話

(C)2009 株式会社ブレード・コミュニケーションズ