西王母(せいおうぼ、さいおうぼ)は、中国で古くから信仰された女神、女仙です。
九霊太妙亀山金母、太霊九光亀台金母、瑶池金母、あるいは単に金母ともいわれます。
西遊記の登場人物としてもしられています。
現在知られている道教での西王母は、女仙を統率する美しい姿とされています。
しかし、もとは「人間の女の顔に獣の体…虎の牙を持ち、よく唸る」(『山海経』)とされ、怪物・鬼神の類であったようです。
西遊記には、孫悟空が西王母の桃を盗んだエピソードで出てきます。
他の説話にも出てくるこの西王母の桃は、「王母桃」と呼ばれ、三千年に一度だけ実をつけ、その実は「仙桃」して食べると長命になるとされています。
現在でも、西王母は長寿の神様として中国でとても親しまれています。
また、七夕伝承の織女(おりひめ)の母とされることもあり、「封神演義」にも西王母の名前は出てきます。