アレス(アレース)は、ギリシア神話に登場する、戦を司る神です。
ゼウスとヘーラーの子とされています。
オリュンポス十二神の一柱でもあります。
ギリシア神話で戦を司る神としては、他にアテナが知られていますが、アレースは純粋な暴力、戦場での狂乱と破壊の側面を表し、アテナは戦争における栄誉や計略を表す神となります。
アレスは、美形の男神とされていますが、一方で、性格は粗暴な荒くれ者、無計画で凶悪と伝えられています。
アレスのエピソードも、神としては散々なものが多く伝えられています。
特に情けないものとしては、ポセイドンの息子の巨人オトスとエピアルテスにあっさり捕まり、青銅の壺の中に13ヶ月間も閉じ込められていた話があります。
また、アフロディーテとの不倫においてベッドに仕掛けられた罠にかかり、あられもない姿を晒されて見世物にされた等のエピソードも伝えられています。
アレスがオリュンポス十二神の一員なのに、比較的情けない設定にされているのは、アレスが元々は、トラキアの神であったからだと考えられています。