盤古は、中国神話で、宇宙開闢(うちゅうかいびゃく)の創世神として知られています。
「道教」では、「元始天王」や「盤古真人」とも呼ばれます。
中国では、天と地ができるまえ、宇宙全体が殻に覆われた一つの大きなたまごのような混沌だったとしています。
その「たまご」の中に、創世神である盤古が眠っていました。
盤古が殻の中で目覚めた時、手にしていた大きな斧を力いっぱい振ったので、とてつもなく大きな音がして、殻は木っ端微塵に砕け、たまごの中の軽くて澄んだものは上に昇って天となり、そして重くて濁ったものは沈んで大地となりました。
その後盤古は頭で天を支え、足で大地を踏みつけ巨人となり、やがて自己崩壊してしまいます。
盤古の左目は真っ赤な太陽に、右目は銀色の月になりました。
また、髪とひげは星に、頭と手足は四季と山脈に、血液は川や湖に、骨は道に、筋肉は土地に、体表は花草や樹木に、歯は金銀銅鉄の金属類にと変わりました。
更に、汗は雨に、最後に吐いた息は風と雲に、最後に発した声は雷となりました。
中国の神話では、こうして世界ができたとされています。
なお、巨人(巨神)の体が世界の元という話は、他の神話でも知られています。