ディオニュソスは、ギリシャ神話の豊穣とぶどう、ぶどう酒の神です。
ディオニューソス、デオニュソス、ディオニソス、ディオニュッソスなどと呼ばれることもあり、バッコスなど異名の多い神でもあります。
ヘスティアの代わりに、オリュンポス十二神の1柱とされることもあります。
古代のギリシャでは酒と信仰と踊りで酔う、熱狂的な女性崇拝者のいる神でした。
ディオニュソスはゼウスの子ですが、母親については諸説あります。
一説では、ゼウスと人間の娘セメレとの間の子です。
ゼウスの嫉妬深い妻ヘラに憎まれたセメレは、ヘラにそそのかされて本来の姿のゼウスと会ってしまい、焼死させられてしまいます。
ディオニュソスは何とか生まれてくることができましたが、もちろんヘラの嫉妬の対象となり、地上で長い間逃亡生活を送ることになります。
その間にブドウ栽培などの技術を身につけ、民衆に伝えたとされています。
一方、地上では、自分を崇めなかったものたちを残虐な方法で殺したともいわれています。
ディオニュソスは、酒と祝祭など、みだらなものを肯定する神で、演劇の神ともされています。